肉感的な曲線美のほうに注目

2011.05.17

二〇〇二年にリヴァプール大学の研究者たちが行った調査で、テレビは男性をよりたくましく見せるが、女性のほうはよりどっしりと見せてしまうことがわかったのだ。男女の画像を見た被験者たちは、テレビだと両性とも五%太って見えると言ったのだが、画像知覚のいたずらで顎のラインががっしりしているように見えてしまい、これが男性に有利に働いたらしい。つまり、画面で細く見えるためには、極細でなければいけないのである。それにしても、誰もが細く見えなくちゃいけないなんて言っているのは誰なのだろう?『ニューヨーク・タイムズ』二〇〇〇年九月某日の紙面でジョン・ティアニー記者がほのめかしているように、おそらく、デザイナーは肉感的な曲線美のほうに注目が行ってしまうことは避けたいはずだ。ティアニーが綴る。「なぜモデルたちは飢えなければならないのか?ファッション界には、服はハンガーのような体に着せたほうが映えるからという模範解答がある。だが、おそらくはデザイナーのエゴもあるはずである。多分、彼らは女性らしい曲線が自分の傑作から人々の視線をさらっていってしまうことを望んでいないのだ」。