父に認められる教習所をつくりたい

2011.05.23

全国には、台風や雷などで倒れた樹木が、そのまま放置されているケースが少なくありません。立派な樹木が根元から倒れているのを見かけたときは、その樹木の持ち主に許可をいただき、自動車教習場までトラックで運び、植え直します。その繰り返しで、あちらこちらから樹木を集めてきて、一本一本大切に育てていますが、ようやく私の思い描く姿に近づきつつあります。晩年、父は自動車教習場を見て回って、「いいところだ」と褒めてくれました。少しは私も認められたのかなと、心の中で喜んだことを覚えています。振り返ると私は、「父に認められる教習所をつくりたい」と、心のどこかで思っていたのかもしれません。父の存在があったからこそ、自動車教習場も今日のような姿になったといえます。いま私は、父の遺した家で、父の遺した庭を眺めながら、毎日を過ごしています。重森三玲のつくった庭は、いまも変わらぬ風格を感じさせますが、父の時代から少し変えたところもあります。木々をあまり切り詰めず、のびやかに育てるようにしたのです。一部のスキもない完成された庭は、戦後育ちの私には少々窮屈だったからです。自動車教習所(自動車学校)も今後、父を完全に満足させる、真の「本物」にはなれないかもしれません。それでも二代めなりのやり方で、少しでも本物に近づくよう努力を続けたいと思っています。
[参考]
東京都の自動車教習所コヤマドライビングスクール
http://www.koyama.co.jp/