玄関を入ってすぐの部屋が大きな寝室。寝室は広さを生かして書斎コーナーを併設する。シングルベッドがふたつ並び、ウォークインクローゼットもある。そのクローゼットの横に幅広の通路があり、通路の先に書斎コーナーというしつらえだ。この書斎コーナー、書斎として使えといっているのではなく、じつはあることを暗示するために設けられている。なんのことかというと……。「書斎コーナーにベッドをひとつ移せば、緩やかな夫婦別寝室が実現します」−そのことを暗示しているのである。これを見て喜ぶ、つまり、「こんな寝室、いいわねえ」と思うのは主に妻のほう。夫はいつまでもいっしょに寝てよいと思っている。しかし、妻は違う。仕事をリタイアし、一日中家にいる夫になにかと用をいいつけられる。「寝るときくらい自由にさせてくれ」と思う妻にとって、緩やかな別寝室は魅力的に映る。なんとなれば、波風を立てず、ベッドを離すことができるから。そして、夜中、片方に万一のことがあったときも、助けることができる距離でベッドを離すことができるからだ。「21世紀マンション」では、そのように夫婦の思惑を鑑みた間取りも提案されている。