「できないこと」について見ていきましょう。「できないこと」とは、読んで字のごとく、いまのあなたにとってできないことです。あるいは、あなたにとってできないと思われるものです。どんな簡単なことであっても、「自分」ができないならば、「できないこと」。「他人」ができようと、できまいと関係ありません。「できないこと」は、実際にできないことなのですから、比較的、容易に見つけることができるでしょう。ただ、問題は、「できないこと」から私たちはつい目をそらし、そこから逃げようとしてしまうことです。でも、逃げてしまえばいつまでもできるようにはなりません。私の生徒の中に、ある数学の公式をなかなか覚えられない人がいました。一般的にはカンタンな公式かもしれませんが、彼にとってはそうではないのです。でも、それは恥じることではありません。「この公式が覚えられない」という事実を見つめ、できるようになればいいのです。「まわりの人はできているのに、ぼくだけできない」と恥ずかしかって、できないことから目をそらしていれば、なかなかできるようにはなれません。人はそれぞれちがいます。あなたができて、人ができないこともあれば、人ができてあなたができないこともある。それは当然のことなのです。卑下することも、繋ることもなく、「自分はこれができないのか」と気づき、それをできるようにすればいいだけです。