ぼくは年の若い患者を治療するのが苦手だった。病人だから、見た目元気はない。しかし、生理的な若さというやつは正直だ。病気であっても、若い人の皮膚には脂がたっぶりと含まれている。診察するときに、その脂が手にからんで嫌なのだ。その点、年寄りはいい。皮膚は薄く、かさかさに乾いている。全身の皮膚をひっぺがして絞っても、油一滴出てこないだろう。しわしわしてシミが浮き出て、見栄えはあまりよくないが、患者としては
老人患者が好きな理由... の続きを読む
新しいものに買い換えるというときいろいろな目的があると思います。自動車などの場合は用途を広げる、狭めるということがあると思います。用途を狭めるという場合は費用を抑えることが一番の目的なりますからその分機能を絞ったり劣ったりということはわかっていることになると思います。ただしそれが許容範囲内かということを知っておかなければなりません。ついていて当然と思っているものまでが省略されていることもあるからで
UTM導入時の注意を知っておく... の続きを読む
気心が知れているだけに、彼と話す時は、敢えて気をつけているのです。「でも、あたりたくもなるんでしょうね。病気って、思うにまかせないことだから」「そりゃそうだよ。俺みたいにやりたいことやってからこうなったんじゃなくて、まだケツが青いうちから透析なんだから。なんでもかでも人のせいにしてさ、怒り狂いたい気持ちもわかるってもんだ。でも、そんなことずっとしてたってしかたないだろう?俺は弱者だ、ってところに開
気心が知れている... の続きを読む
脳卒中などで意識を全く失った患者、自動車事故などで脳外傷をうけ植物状態に陥った人などは自分の置かれている状態について全く認識を欠いていますし、医者がどれほど分かりやすい言葉で説明したとしても、それを理解する能力がありません。まして治療に際して患者の立場から協力することを期待することはムダでしょう。したがって患者の「最善の利益」を知るのは患者側ではなく医療者側であることは、全く明らかだといわねばなり
成人−成人関係の時代... の続きを読む
組織診断(印環細胞癌とわかったこと)はかなりの動揺を与えた。想定していたシナリオの中では最悪のものに近かったからであろう。医者だから、知識があったから動揺したという面は、もちろん強い。印環細胞癌と言われても、それに対するイメージを持っていなければ、ほとんど何もインパクトを与えない情報だったのかもしれない。今になって思えば、自分はこの時に転移か死を覚悟したのかもしれない。胃癌は手術で治ることの多い癌
印環細胞癌とわかったことに転移、死を覚悟した... の続きを読む